攻めの「個人成り」

【個人事業主から法人成り】メリット

【個人事業主から法人成り】メリット

節税

まず、法人成りのメリットは節税にあります。
法人では自分の給与、すなわち役員報酬を経費として計上することができます。役員報酬は給与所得控除の対象ですので、その分が節税になります。役員報酬は受け取った個人が所得税を支払います。会社としては役員報酬を経費として計上することで、会社の課税所得を圧縮できます。課税所得が0円であれば法人税はかかりません。住民税の法人税割は不要で、均等割の住民税だけで済みます。個人事業主では、一定の要件を満たせば従業員の給与やボーナスを経費に計上できますが、自分に対する給与や退職金などは計上できません。法人では、役員の退職金も経費計上可能です。
事業をしていると赤字になる年もあるでしょうが、個人事業主では赤字を繰り越すことができるのは3年までです。法人の場合は、欠損金の繰越控除は10年です。もしも大きな赤字があっても繰越控除期間が短いと使いきれないことがあります。繰越控除期間が長い方が節税効果が高いでしょう。
その他、消費税の課税事業者になるタイミングを遅らせることができるメリットもあります。個人事業主で課税売上が1000万円以上となると課税事業者となり、消費税を納めなければなりません。しかし課税事業者になるタイミングで法人成りすると、それを2年遅らせることができるのです。ただし、これは資本金1000万円未満の法人に限られます。

有限責任になる

個人事業主では、仕入先への未払金や金融機関などからの借入金は全て個人の責任で支払わなければなりません。もし支払いができなければ個人として破産することになり、個人の信用に大きな傷をつけることになります。しかし、株式会社か合同会社で法人成りすれば、出資した金額までの責任、つまり有限責任となりますので、個人が全ての責任を負うような事態は免れます。ただし、個人で保証人となった借入金などは支払う責任があります。

社会的信用

一般的に個人事業主よりも法人の方が社会的信用度が高いと言われています。取引先を法人に限定しているところもありますし、代理店などの認定を受けられるのは法人のみといったところも多いようです。そのため、法人成りしておくと仕事の幅が広がる可能性があります。
また、個人事業主では金融機関からの融資を受けることが難しく、保証人を求められるケースがほとんどです。法人であれば融資が通る可能性が高くなり、資金調達がしやすくなります。人材採用などの場面でも、優秀な人材を獲得できる可能性は個人事業主よりも高いでしょう。

他にも法人成りのメリットはいくつかあります。もっと詳しく知りたい人は、こちらの本を参考にするとよいでしょう。 https://www.amazon.co.jp/dp/4502348317 個人事業を会社にしたい!と思ったらはじめに読む本

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